昭和35年、東京・赤阪のダンスホールで一人の踴り子が殺害される。東京地方検察庁の検事・小野木喬夫(沢村一樹)は、容疑者を追って山梨へ。そこで、小野木は美しい女性と出會う。まるで樹海に日陰に咲く花のように切なく、はかなげな女性のたたずまいに、小野木は思わず心を奪われてしまう。
東京に戻った小野木は、踴り子殺しの裏には、建設省をめぐる汚職事件が絡んでいることを知る。巨悪を暴くためには、なんとしても容疑者を確保しなければならない。だが、その思い虛しく容疑者は自殺。小野木らは手がかりの一つを失う。
そんな中、山梨で會った美女から小野木に連絡が入る。黒田頼子(羽田美智子)と名乗る女性との再會に、小野木は心を躍らせる。頼子には家庭があるのではないか? 小野木はそう直感するのだが、ほとばしる感情を抑えきれず…。